1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 20:03:00.95 ID:O/6aNz67O
鈴羽「ふんふーん。 ニャンニャンニャーン、っと」

鈴羽はソファからピョンと立ち上がると、妙な歌をうたいながら、冷蔵庫の中からダルのコーラを取り出した。

鈴羽「んニャー。 やっぱ炭酸飲料はコーラだよねぇー。 うまいわ~!はふぅー…」

それを見て俺は思った。こいつ、もしかして…。

岡部「なぁ、バイト戦士よ? 今の歌うとこからの流れ、もう一回やってくれないか?」

鈴羽「え、えーっ。 やだよ恥ずかしい」

岡部「頼む。 この通りだ」

俺は頭を下げる。

鈴羽「あ、頭上げてよ~! むう…。困ったなぁ…」


3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 20:04:46.61 ID:O/6aNz67O
見ると、まゆりも興味津々に鈴羽の様子を眺めていた。

まゆり「スズさん、まゆしぃからもお願いなのです…」

鈴羽「わ、わかったよ。岡部倫太郎がそこまで言うなら…。 でも、一回だけだからねー?」

岡部「ああ、構わん。 頼んだぞ」

すると再び鈴羽は立ち上がり、さっきの通りの鼻歌と仕草を、照れ混じりでやって見せた。

鈴羽「あー、恥ずかしかった…。 うぅー…」

鈴羽は、恥ずかしさで赤くなった顔を細い手先でせわしなくパタパタ扇いでいる。

…やっぱりだ。

岡部「バイト戦士…お前、フェイリスよりも猫っぽいんじゃないか?」


4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 20:06:13.19 ID:O/6aNz67O
鈴羽「えっ? 猫って、あの猫ニャンかい?」

岡部「そう、あの猫ニャンだ」

まゆり「あ、やっぱりオカリンもそう思ったー? まゆしぃもビックリなのです♪」

こいつは驚いた。 まゆりもさっきので気付いていたか…。

岡部「おい、まゆり。 確かお前の猫耳があっただろう」

まゆり「あ、そうだったねぇー♪」

まゆりは、持ってきたトートバッグの中から猫耳を取り出す。

まゆり「はい、オカリン♪」

岡部「うむ…。 さあ、バイト戦士よ。次はコイツを着けてみてくれ」


6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 20:08:23.14 ID:O/6aNz67O
俺は、まゆりから猫耳を受け取ると、それを鈴羽に差し出した。

鈴羽「え?何これ。 頭に着ければいいの?」

岡部「そうだ」

まゆり「はやくはやくぅー♪ 楽しみだねぇー」

鈴羽は、おずおずと頭の上に猫耳を乗せる。

鈴羽「ど、どうかな…てへっ。 じゃなかった、ニャン…」

言葉にならない。

岡部「お、おおお…」

まゆり「わぁー!!すごいすごい! やっぱり、フェリスちゃんより断然猫っぽいと思うよぉ」

岡部「お前は…今日からニャンニャン戦士だッ!」

鈴羽「えーっ! じゃなかった…ニャーッ!?」


こんなの誰か書いてくれないかな


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 20:30:28.74 ID:O/6aNz67O
鈴羽「でも、ニャンニャン戦士って…」

岡部「うむ、お前はブラウン管工房を救うべく遣わされたメシアに違いない」

まゆり「あ、それはいい考えだねぇー! 店長さんも、きっと喜ぶと思うなー♪」

鈴羽「えっ! それって、この格好でバイトしろって事?」

岡部「いかにも」

鈴羽の、この容姿、そしてこの仕草に猫耳を上乗せすれば、集客率アップは間違いない。

それにより、ミスターブラウンも店が繁盛して感涙にむせぶ事になるだろう。

当然、案を出した俺達には、感謝の証として家賃の値下げや、Dメール実験の容認などの見返りが予想される。

岡部「やってくれるな?…ニャンニャン戦士よ」


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 20:37:22.91 ID:O/6aNz67O
鈴羽「うーん。 まあ、店長にはお世話になってるからね…」

なかなかいい感触だ。 これは案外、本当にいけるかもしれない。

鈴羽「でも、あたしなんかがこんなの着けても、客は増えないんじゃないかなー…」

岡部「バカを言うな。 お前は、まさに猫娘となるために存在しているようなもの…」

鈴羽「ホント? そんな事言われたのは初めてだけど、悪い気はしないねー」

岡部「おお、それなら…」

鈴羽「うん、わかった。 やってみるよ…じゃなかった、ニャン♪」

まゆり「おぉー♪ やったねオカリン」

そんな話をしていると、背後でドアが開き、ダルが入ってきた。

ダル「あ……お…お…」

手に持っていたコンビニ袋が床に転げ落ちている。


21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 20:44:10.70 ID:O/6aNz67O
岡部「ダルか…見てみろ。 彼女こそ、まさに偶然が生み出した産物。電話レンジ(仮)に劣らぬ宇宙の奇跡だ」

ダル「あぅ……あぅ……」

ダルは、言葉を無くしたといった感じで口をパクパクしている。

鈴羽「うーっす、橋田至。 ど、どうかニャ?」

突然何を思ったのか、ダルは鈴羽の前に跪き…むしろ土下座に近い格好で声をひねり出す。

ダル「き…キキ……き…」

鈴羽「え? き…?なんて?」

ダルは、転げ落ちたコンビニからツナ缶を取り出すと、鈴羽に差し出した。


24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 20:50:53.63 ID:O/6aNz67O
ダル「きき……キミに一生萌え萌えキュン!! 好きだーっ!!けけ、結婚してくれーっ!!」

鈴羽「あっはは。 結婚て…え、ええーーっ!? じゃなかった…ニャーッ!?」

ダル「…だ、ダメだ。 も、萌え死ぬ…」

その様子を見て、俺は思わず笑いが漏れる。

岡部「ククク…フゥーッハハハハハ!!」

鈴羽「な、急にどうしたのニャン!」

岡部「わからないか、ニャンニャン戦士よッ! あれだけフェイリス一筋だったダルがこのザマだ!」

鈴羽「な、何故か悲しい気がするけどね…」

岡部「気のせいだろう。 だが、貴様の資質が本物だと、今証明されたに他ならない!フゥーッハハハ!」

まゆり「よかったねぇー、スズニャン♪」


27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 20:57:20.98 ID:O/6aNz67O
それからしばらく、ダルとまゆりによる撮影会が続き、鈴羽はカメラの前で照れながらもポーズをとって見せていた。

ダル「スズニャーン! もうちょっと小首を傾げて…手は前に…そうそう!」

鈴羽「こ、こうかニャ?」

岡部「うぐっ…!」

いかん、俺まで思わずキュンとしてしまった。

―――おそろしい子っ!

まゆりを見ると、鼻血を流しながら撮影を続けていた。

岡部「ま、まゆり? 鼻血が出ているぞ…」

まゆり「オカリン…なんか変なのぉ…。 今のスズニャンを見てるとね? 身体があつーくなるんだ…」

岡部「お、おうふ…」


35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 21:10:17.29 ID:O/6aNz67O
まゆり「あの…スズニャン?」

鈴羽「なんだい、椎名まゆり? って…血が出てるニャン!」

猫耳姿の鈴羽が、床にへたり込んだまゆりの鼻血を拭いてやっている。

鈴羽「どう?椎名まゆり。 大丈夫ー?」

まゆり「う、うん。 ありがとスズニャン♪ うっかりうっかり、えっへへー」

まゆりは、頭をコツンとし、鈴羽はそれを見て微笑む。

ダル「…た、たまらん」

その光景を見て、ダルが呟いた。

ああ、これはたまらんな…。


39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 21:19:48.79 ID:O/6aNz67O
その後、ニャンニャン戦士による集客でブラウン管工房は大いに繁盛した。

昼も夜も、ひっきりなしに鈴羽を求めて客が集まっていた。

しかし、何を思ったのか調子に乗ったミスターブラウンは店舗を拡大、そして失敗し

現在ではフランスに帰ってしまっていたのであった。

当然、俺達もそれに伴って大切なラボを追い出されたのだが…それはまた別のお話。

岡部「さて、鈴羽ニャンニャンよ。 また、仕事の依頼が入ったぞ」

鈴羽「えー? 最近忙しすぎニャン…」

岡部「甘えるな。 次は、東北で復興イベントライブだ」

鈴羽「これが終わったらしばらく休みが欲しいニャ」

岡部「考えておこう。 それじゃあ…行くぞ」

鈴羽「やった、ありがとう岡部倫太郎! がんばるニャン♪」

おわり


41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 21:20:31.28 ID:rjIeBmUD0
無理やり終わらせおったwww


44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 21:22:12.35 ID:O/6aNz67O
きれいに纏まったろ?

お付き合いいただき、ありがとうございました。

乙です


46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/11/06(日) 21:24:07.14 ID:fcRZiODk0
くそおおおおおおおおお終わりかよおおおおお