- 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/28(金) 23:06:46.28 ID:RxsS6qmDO
- 鈴「やっほー。岡部倫太郎いる?」
まゆり「あ、スズさんだ!とぅっとぅるー♪」
紅莉栖「ハロー、橋田さん」
ダル「オカリンオカリン、今日も彼女が来てるお。リア充爆発しろってレベルじゃねーぞ」
岡部「か、彼女ではない!奴は神がこの世に具現せし(略)…鳳凰院凶真の唯一無二たるボディガード…スーパーSPなのだっ…!」 - 3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/28(金) 23:09:00.41 ID:RxsS6qmDO
- ダル「彼女の前で、平気で厨二病を爆発させる。そこに痺れる憧れるゥ!」
岡部「それと鈴よっ!俺の事は鳳凰院凶真と呼べとあれほど…」
鈴「あぁ、ゴメンゴメン。でさ、岡部倫太郎、これから時間ある?」
紅莉栖「橋田さん…よくこんなバカに付き合えるわね」
鈴「いやあ…あはは」
岡部「鈴よ、俺に気を使う事はないぞ。お前には一刻も早く記憶を取り戻して」
岡部「俺を機関の追撃から守護するという使命に従事してもらいたいのだからな!」 - 4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/10/28(金) 23:10:15.91 ID:RxsS6qmDO
- 紅莉栖「…女の子に守ってもらう男のひとって…」
まゆり「オカリン、まゆしぃは、そういう事はあんまり大きな声で言わない方がいいと思うなー」
ダル「だがしかし…ご主人様を守るために健気に戦う女の子って…マジたまらんっす」
岡部「やかましいぞお前たち!」
岡部「…さて、これより我が未来ガジェット研究所は、例に倣って作戦・記憶を司る神《オペレーション・ムネモシュネ》を発動する!」
ダル「その、ちゃんぽん神話作戦名は、いいかげん痛すぎるからやめるべき」
岡部「今作戦の実働隊として、この俺、鳳凰院凶真と橋田鈴は、記憶の探求に向かう事とする」
ダル「無視かお」
紅莉栖「助手じゃないと言っとろうが!」
まゆり「あ、ハイハーイ」
岡部「なんだまゆりよ」
まゆり「あのねー、まゆしぃは前から不思議だったんだー。スズさんはね、なんでオカリンのボディガードさんなのかな?」
岡部「…ああ、そう言えばまゆりにはまだ話して居なかったな。あれは俺がミッションでスペインへ飛んだ時の事…」
紅莉栖「アホか、ゲーセンだろ。こいつ、不良に絡まれて縮こまってたらしいわよ」
岡部「ぐぬぬ…」
ダル「まあ、簡単に言うと、DQNに絡まれてやられそうになってた僕とオカリンを」
ダル「見事なマーシャルアーツで助けてくれたのが鈴氏であって」
まゆり「はいはーい!まーじゃんなやーつ、って何かなー?」
紅莉栖「マーシャルアーツ、軍隊格闘技の事よ、まゆり」
ダル「その事がきっかけで、オカリンは鈴氏を大層気に入ってラボメンに引き入れたっていうわけ」
ダル「あん時オカリンがブルブル震えながらも、僕と鈴氏を逃がそうとDQNに立ち向かった時は」
ダル「『あ、こいつになら抱かれてもいいかな』とか思っちゃったもんだお。ま、結局鈴氏無双だったわけだが」
岡部「…あの時、もしも俺の右腕が発動していたら…全員もれなくあの世行きだったはず…今生きている事、神に感謝せねばな」
鈴「そ、そうかな?」
まゆり「うわー、でもスズさんの腕、触ってみるとかたくてたくましいね♪」
ダル「まゆ氏まゆ氏、今の“かたくてたくましいね”ってのリピートプリーズ」
まゆり「かたくて…たくましいね?」
紅莉栖「通報しますた」
ダル&岡部「えっ?」
紅莉栖「あっ、えっ!いや…!」///
紅莉栖「うっさい!それ以上言うと本当に通報するからね!」
岡部「やっぱりなんでもありませんでした」
ダル「夫婦漫才乙」
岡部&紅莉栖「なん…だと?」
鈴「ムッ…ね、ねぇ、岡部倫太郎!早く行こーよ」
岡部「ああ、そうだったな。それじゃあ俺達は行ってくるから、お前たち…後方支援は任せたぞ」
ダル「お?」
紅莉栖「お前じゃないわ!鈴さん」
鈴「ん?あたし?」
紅莉栖「そいつと一緒に人通りの少ない路地裏とか、絶対入っちゃ駄目だからね?」
岡部「なっ…助手よ、それはどういう意味だ?」
紅莉栖「言った通りよ。だから鈴さん、気を付けてね」
鈴「あ…はは、わかった。それじゃ行こう、岡部倫太郎!」グイグイ
岡部「ええい…助手のやつめ、何たるスイーツ脳…」ブツブツ
ダル「あーあー、いいよな。あんなの鈴氏の記憶を探す作戦とかいいながら、ただのデートですよチクショウ」
紅莉栖「ふん、馬鹿がいなくなれば静かになって逆にいいじゃない」
ダル「へー」
紅莉栖「な、なによ」
まゆり「えへへー、紅莉栖ちゃん、オカリンがいないといつもより寂しそうだよ?」
紅莉栖「―――っ!?」
ダル「…オカリン、本当に爆発してくんねえかな」
まゆり「ところで、ダルくん。鈴さんはどうして記憶を失っちゃったのかなー?」
ダル「わかんね。何か強い衝撃でも受けたとか」
ダル「あるあ…!ねーよ。タイムマシンて(笑)そもそも、こういうのは牧瀬氏の方が詳しいんじゃね?」
まゆり「紅莉栖ちゃんならね、さっき色々と抱えて出かけて行ったのです」
ダル「あ…そう」
岡部「どうだ鈴、最近の調子は」
鈴「うん、まあまあかな」
岡部「ミスターブラウンにいじめられていたりしないか?」
鈴「えー?店長はいい人だよ?」
岡部「そうか、ならいい。あの店を紹介した俺が、無責任なようではいかんからな」
鈴「へへー」
岡部「な、なんだ?」
鈴「岡部倫太郎、それって心配してくれてんだよね?ありがと!」ニコッ
岡部「っ。…この俺が他人の心配だと?つまらないジョークはそこまでだ、さぁ行くぞ」
鈴「あっ、待ってよー!」
鈴「いやー、自転車でも結構遠くまで来れるもんだねー。景色キレーイ!あれがビッグサイトかー!」
岡部「ぜぇ…ぜぇ…この俺に…自転車を漕がせるとは…」
鈴「あー、ゴメンゴメン。でも、自転車って意外と難しいんだねー」ポリポリ
鈴「次までに乗れるように練習しとくよ」
岡部「ぜぇ…どうだ?ここまでの…景色で、何か…思い出すヒントになりそうか?」ハァハァ
鈴「うーん…なにも…」
鈴「ゴメン岡部倫太郎…無駄足を踏ませた上に、自転車までこいでもらって…」
岡部「フゥーッハッハッハ!なにを言う!全ては俺の計画通り、運命石の選択なのだ」
鈴「えっ?」
岡部「フゥーッハッハ…」
鈴「…う、うん。あのさ、岡部倫太郎?」
岡部「なんだ?鳳凰院凶真専属SPよ。今更になって逃げ出したくなっても遅い…」
鈴「そうじゃなくてさ…色々とありがとね。あたし、岡部倫太郎が必要としてくれるなら、せ、専属SPもやるよ」ニコッ
岡部「し、殊勝な心がけだ…っ!」
岡部「…俺だ。ああ、間違いない。奴もまんまと俺のカリスマ性に魅入られたようだ」
岡部「彼女は機関との聖戦において、必ずや貴重な戦力となるだろう」
岡部「…ああ。わかっているさ…エル・プサイ・コングルゥ」
鈴「クスッ」
岡部「待たせたな。さて、まだ時間も残っているわけだが…何かしたい事は無いか?」
鈴「んー。あー、あれは何かな?」
岡部「ああ、あれは大観覧車だな―――」
岡部「…帰ったぞ」
ダル「ここはリア充の来る所じゃねーわけだが」
まゆり「オカリーン、おかえりーン♪」
岡部「だ、誰がリア充だ!俺はだな、ただ奴の記憶を取り戻すためにだな…」
ダル「…ハイハイ。オカリンがそこまで意地を張ると言うなら、もう何も言わんお」
岡部「ダル…」
岡部「ん?そういえば助手の姿が見えんが…」
ダル「牧瀬氏なら二人が出て行ったあと、すぐにどこかへ出かけた訳だが」
まゆり「“デジタル双眼鏡ちゃん“と“大連続肉焼きセット”を持って“一狩り行ってくるわー”って言ってたよ」
ダル「で?今日はどこまで行ってきたん?」
岡部「えっ…それは、言う必要はないはず」
ダル「バカ言うんじゃねーっての。僕ら仮にも後方支援部隊なのだぜ?」
ダル「戦線の状況が知らされないなんて、それなんていう敗戦フラグ?的な」
岡部「ぐ…ぬぬ。まあ、そうだな」
岡部「…あ、ああ」
ダル「やっぱデートじゃねえかチクショウ!」
岡部「クッ…」
まゆり「まゆしぃはね、オカリンがそんなリア充さんになるなんて夢にも思わなかったのです」(^^#)
岡部「え?」
ダル「全くだ。ってか、まゆ氏ちょっと怒ってね?」
まゆり「お!?お、怒ってなんかないよ~。何いってるのかな?まゆしぃは、ダルくんの言う事が時々解りません」
ダル「ラボメンがみんなオカリンに持って行かれてた…死にたい」
岡部「なっ、随分はやいな」
ダル「あ、じゃあ僕も帰るであります。オカリンと二人でここにいたら、負のオーラで頭がおかしくなって死ぬ」
岡部「お…おい」
ダル「ねーねーまゆ氏まゆ氏、今日の穴ほじりのネタは何なん?」
まゆり「えー?えへへー、ダルくんには教えませーん♪」
ダル「えぇー、いいじゃんか…いけずぅ…」
岡部「…ダルのやつ、最後にとんでもない事を口走ったな」ピロリン♪ヴーヴー
岡部「ん?クリスティーナからメールか」
紅莉栖《お前を見ているぞ》
岡部「ひっ!」
岡部「なんなのだ、あいつは…」
岡部「鈴からのメールは…ない、か」ハァ
岡部「なっ…俺は何を残念がっているのだ!残念ではないわ!フゥーッハッハッ…はぁ」
岡部「おーい、ルカ子よ」
るか「あ、岡…じゃなくて凶真さん!今日はどうされたんですか?」
鈴「おっはー。漆原るかの家ってここにあったんだ~。スゴーイ、何コレ?」
岡部「何って…神社は初めて見るのか?」
鈴「う、うん。多分ね」
るか「あ…鈴さんも。おはようございます!あの…もしかして、お二人で…デート…ですか?」
岡部「んなっ!いやいや、違う違う!これは橋田鈴の記憶を探すための探求であってだな…決してデート等という…」
鈴「…うん、そーそー」
岡部「…時にルカ子よ。五月雨はあるか?」
るか「あ、はい」
岡部「それを、ちょっと鈴に振らせてやってくれないか?」
るか「えっ!」
岡部「いや、鈴は格闘技を嗜んでいたようでな、刀を持てば何かを思い出すかと…」
鈴「ごめんね、漆原るか。こんな朝早くに」
るか「わ…わかりました。今、とってきます…」
岡部「気のせいだろう。刀は以前俺がやったものだ」
鈴「ふ、ふーん」
るか「も、持って…きました…」ハァハァ
岡部「よし、鈴よ。今こそ五月雨を抜き、思う存分振ってみるがいい!」
鈴「…いいのかなー?」ポリポリ
鈴「…ハアッ!って…うわわっ」フラッ
岡部「…なっ!?危ないぞ!」ガシッ
鈴「あ、ありがと…。意外と重いもんだね」テヘッ コツン
岡部「す、鈴…」キュン
るか「…」ブルブル
岡部「うんむ。最後の方は、なかなか様になっていたぞ我が用心棒よ」
るか「鈴さん、すごいです!」
岡部「もしかしたら、記憶を失う前は“清神斬魔流”の使い手だったのかもしれん」
鈴「えへへ、そうかな?」
るか「っ…」
岡部「ああ。…しかし、この暑さは堪えるな。後でドクターペッパーをおごってやろう」
鈴「えー、あれ美味しい?」
るか「…」
岡部「なにっ、あれの美味さが解らんとは、まだまだだな…」
鈴「あー、えっと…なんにも…」
岡部「むむ…まあ、仕方あるまい。鈴よ、次へ行くぞ」
るか「あ、それじゃあボクも…」
岡部「いや、いい。ルカ子よ、気を使わせてすまなかったな。しかし、もう大丈夫だ」
るか「え?」
鈴「(あーあ…)」
るか「あ…えっ?…は、はい」ウルウル
鈴「ご、ごめんね。本当に」アセアセ
岡部「それでは、行くぞ鈴」
鈴「…キミってツミな男だよね」
岡部「何の話だ?」
鈴「もー、鈍感すぎ~」パシッ
岡部「いてて……ルカ子は男だ」ボソッ
鈴「そうでした」
フェイリス「あ!凶真!スズニャン!いらっしゃいませニャ~!」
岡部「うんむ、フェイリスよ。職務を全うしているようだな」
鈴「どもー」ピリピリ
フェイリス「凶真~!なかなか来なかったら寂しかったよぉ」ダキッ
岡部「こっ、コラッ!やめんかフェイリス!」
鈴「…へーぇ」ピクッ
フェイリス「ニュフフ~♪」
これバイバイさるさんってどんなシステムなの?
岡部「客っ…客達からもどよめきが起こっているではないか!離れろ!」
鈴「岡部倫太郎~、随分楽しそうじゃん?」
岡部「ちち、ちがっ…違うんだ…!」
マユシィ「あー、オカリンだー!トゥットゥルー♪」ダキッ
岡部「まゆりっ!!あ、あたっ…当たって…!」
鈴「…」(^^#)
岡部「あ…ダメ…やわらかい…」
鈴「…」ツネッ
岡部「いたたたたーーーーい!」
ダル「それ、なんてエロゲ?」
岡部「…エロゲではない。問い合わせは受け付けん」
紅莉栖「…ラボの研究をほっぽりだして、随分楽しそうじゃない」イライラ
岡部「なんだ助手よ?何を怒っている?」
紅莉栖「お、怒ってない!あんたが鈴さんと毎朝楽しそうに出かけていくのなんて、全然羨ましくないんだから!」
岡部「…?なんで怒っているのだろうな、ダルよ」
ダル「もはや嫌味にしか聞こえないわけだが」
岡部「…ふむ」
岡部「うんむ…行きたいのは山々なのだが、明日は実家の手伝いの予定があってな」
ダル「そっか、会場で合流出来るといいかな、とか思ってたんだけど…」
紅莉栖「…」
ダル「ん?あれ?もしや牧瀬氏も行きたいん?一緒に行く?行っちゃう?」
紅莉栖「だっ…誰が行くか!」
岡部「…だそうだ。残念だな、ダルよ」
紅莉栖「――っ!」
鈴「お、おーっす」
岡部「帰ったか。鈴、まゆり。今丁度コミマの話をしていたところだ」
まゆり「うん、楽しみだねぇー♪なんとね、今回のコミマは鈴さんがコスプレしてくれるのです」
岡部「な…に…?」
鈴「あ、えへへ、そういう事になったみたい」
岡部「あ、えーと…そういえば明日の予定は無いんだった…」
ダル「いや、それは無かった事にしてはいけないだろ」
紅莉栖「実家を捨ておった…こいつ、早く何とかしないと…」
まゆり「えっへへー、明日が待ちきれないねぇ♪」
サーセン
岡部「おはよう」
鈴「おっはー」
ダル「おっはー…ってかなんだそのペアルック。とんだバカップルだお」
岡部「馬鹿が!ラボメンたる者、白衣を着ていて当然だろう。断じてペアルックなどではない!」
鈴「へへ」///
紅莉栖「おはよー、って…今日はペアルックとか。朝からラボでイチャつくのやめてもらえません?」
岡部「そ、そうだぞ助手よ!いいかげんな事を言って、ラボの士気を下げるのはやめろ!」
紅莉栖「ハイハイワロスワロス。ったく、死にたくなるわ」
ダル「激しく同意だお」
紅莉栖「…あんたに同意されても、ちっとも嬉しくない。そういえば、まゆりは?」
ダル「まゆ氏なら、今日は補習があるから登校するって。朝早くに、るか氏とラボに来てたお」
紅莉栖「へぇ」
映画は是非、鈴羽を主役にだな
ダル「作戦会議ならメイクイーン+ニャン2でやらね?さすがに暑すぐる…」
鈴「えーっ!ダメダメ」
ダル「なんで?」
鈴「だ、だってあそこにはフェイリスがいるじゃん」
ダル「なんでフェイリスたん?えっ、何?フェイリスたんがダメなん?」
紅莉栖「フェイリスが岡部にベタベタするのが嫌なのね。わかります」
ダル「おいオカリン、マジふざけんなよオカリン」カチッカチッ(ビット粒子砲)
岡部「うっ、えぇ!?俺かよ」
紅莉栖「あはは…相変わらずバカなラボだわ」
鈴「えへへ。でも、あたしはみんなと居る毎日が楽しい」
ダル「うんうん。なんかさ、リア充じゃないけどリア充、みたいな?」
紅莉栖「禿ど…ゲフンゲフン」
鈴「?」
テレビ「――ラジオ会館に墜落した人工衛星について」
鈴「!」ビクッ
紅莉栖「?」
テレビ「――今週中に撤去される事が決定しました」
鈴「あ、あ…」フルフル
紅莉栖「どうしたの?橋田さん」
紅莉栖「そう?」
鈴「うん…」モジモジ
紅莉栖「ならいいけど」
鈴「…」ソワソワ
ダル「…(鼻血)」
紅莉栖「おのれは本当に見境ないな!」
ダル「フヒヒ、サーセン」
岡部「なにっ!突然どうしたと…」
鈴「ちょちょ、ちょっと用事を思い出したんだ。ごめんね、岡部倫太郎、みんな」
岡部「おい!待て!」
ガチャ バターン
岡部「あ…くぅ…」
紅莉栖「…その悔しそうな顔がムカつくわ」
紅莉栖「…そういえば、さっきテレビで人工衛星のニュースを見てから様子が変だったわね」
岡部「なに!?それは本当か!」
紅莉栖「ひゃっ!急に大きな声出さないでよバカ!」
ダル「ビックリするじゃないのさ!」
岡部「ええい、この程度で驚くな!…しかし、それが本当だとしたら…」
ダル「どゆこと?説明プリーズ」
岡部「鈴は、人工衛星を見て何かを思い出したのかもしれん…」
ダル「な、なんだってー!?」
岡部「…ちょっと行ってくる!お前たちは留守を頼む!」
紅莉栖「岡部!」
岡部「なんだ助手よ!話なら後でいくらでも聞いて…」
紅莉栖「いらんわ!…鈴さんを必ず連れて帰りなさいよ。少なくとも、何か思い出して嬉しいって顔じゃなかったから」
岡部「…わかった。いつもすまんな、助手よ。…ありがとう」
紅莉栖「助手って呼ぶなと言っとろうが!早く行きなさいよバカ!」///
岡部「言われんでもそうするわ!夕飯までには帰る!ダルよ!我が頼れる右腕よ」
ダル「ういお」
岡部「貴様にはピザを確保しておくよう命じる!激辛のやつだ!」
ダル「オーキードーキー!あんた…今一番輝いてるぜ」
ダル「あーあ。なんだよオカリン、ここ数日でイケメンに成り下がりやがって」
紅莉栖「…ふんだ」
ダル「え?だっふんだ?」
紅莉栖「なっ!何にも言っとらんわバカ!」
ダル「サーセンw…ピザは7枚でいいかな」
紅莉栖「頼みすぎだろ!どんな胃袋してんだ!」
ダル「おや?もっと罵ってくれてもいいのだぜ?」
紅莉栖「バカ…。あ、そういえば橋田、さっきから気になってたんだけど、その箱何よ」
ダル「ああ…これはね」
岡部「!…あれは、鈴!」
鈴「」キョロキョロ
岡部「(ラジ館に…忍び込んだ!?)」
屋上
鈴「…よかった…まだ無事だった…」ヘタン
岡部「…(無事?人工衛星の事か)」
鈴「…行きたく…ないなぁ…」スン グスン
岡部「!?」
鈴「こんな事なら…初めから任務なんか受けるんじゃなかった…」グスッ エグッ
鈴「…みんなと…別れたくないよ…」スン スン
岡部「(泣いて…いるのか?)」カタッ
鈴「だ、誰っ!?」バッ
岡部「!!」
鈴「おかべ…りんたろう…?」
鈴「ど、どうして?どうしてあたしがここに居るって…」
岡部「フッ、狂気の天才マッドサイエンティストの勘…と言ったところか」
鈴「あはは、さすが…だね」
岡部「…いや、実はクリスティーナが、真っ先にお前の変化に気付いたんだがな」
鈴「…そっか。牧瀬紅莉栖にはかなわないなぁ」ポリポリ
岡部「…それより鈴、もしかして記憶が戻ったんじゃないのか?」
鈴「…うん」
鈴「…」
岡部「…その人工衛星とお前の記憶…なにか関係があるのか?」
鈴羽「…あたしの本当の名は橋田鈴羽って言うんだ」
岡部「そうか、橋田…鈴羽…。話を聞かせてくれないか?」
鈴羽「…うん、そうだね。岡部倫太郎には全部話しておく」
鈴羽「そう…あたしは核戦争を止めるために、過去へやってきた未来人なんだ」
鈴羽「1975年に遡り、IBN5100を手に入れて、ある人物の手に渡すっていう大事な任務を任された…」
鈴羽「…でも、タイムマシンが完全じゃなかったみたいだね。タイムスリップ中の事故で、あたしは記憶を失っていたんだ」
岡部「そう…だったのか」
鈴羽「えーっ、信じてくれるの?」
岡部「?なんだ、ウソを言っていたのか?」
鈴羽「いや、そうじゃないけど…こんな話、信じないよ?ふつう」
鈴羽「神がこの世に具現せし(以下略)…鳳凰院凶真、でしょ?」
岡部「あ、ああ。よく覚えたな。多分お前が初めてだ」
鈴羽「いっつも横で聞いたからねー」
岡部「…ゲフンゲフン!と、とにかくうちのラボメンには“ふつう”の奴など1人もいないのだ」///
鈴羽「あはは、なにそれー!ひどーい」ニコッ
岡部「そ、それじゃあ早速ラボに戻って作戦会議だな!」///
鈴羽「えっ、なんで?」
鈴羽「で、でも!核戦争を止めるには、あたしが…やっぱり過去に戻ってIBN5100を…」
岡部「きっとまだ方法はある。いいからついて来い」
鈴羽「で、でもっ」
岡部「やかましい!」
鈴羽「え…?」
岡部「お前…さっき泣いてただろ。行きたくない、って」
鈴羽「!」
岡部「本当は…帰りたくないんじゃないのか?」
鈴羽「あ、あちゃー、そんなところから見られてたか…」
岡部「バカ者が…俺は地獄耳《ヒアリング・インフェルノ》の使い手だ」
鈴羽「…うん」
鈴羽「ごめん…」
岡部「泣いている者を黙って送り出せるほど、この鳳凰院凶真、落ちぶれてはいないのだ!」
岡部「…つらかったな」
鈴羽「え…」
岡部「記憶を取り戻したとしても、ここはお前の事を知っている人間が居ない時代で」
岡部「そんな境遇の奴は、地球上にお前一人…怖かったよな…うおっ」ギュッ
鈴羽「…」ダキッ
岡部「す…鈴羽」
鈴羽「ごめん、それ以上言われると本当に泣いちゃうと思うから…」
鈴羽「…?」
岡部「もう…一人で頑張らなくていいんだ」
鈴羽「…!」
岡部「そもそも、核戦争を起こしてしまったこの世界の…俺達の責任を」
岡部「なぜ、鈴羽1人が背負わなければならない…!」
鈴羽「でも…それがあたしの使命だから…」
岡部「…ああ、俺だ。話は聞いていたのだろう?それで、元老院の連中の判断は…?やはりな、そう言うと思ったよ」
岡部「うむ、今度の任務は少し骨が折れそうだな。ああ、また連絡する。エル・プサイ・コングルゥ」
岡部「残念だが、もう手遅れだ。今の話を聞いてしまった以上、俺にも“上”から“未来を変えろ”という任務が下された」
岡部「それに、狂気のマッドサイエンティストとして、核戦争など見過ごす訳には行くまい」
岡部「これで俺達は、同じ目的を持った仲間となったわけだ、フゥーッハッハッハ!」
鈴羽「仲間…」
岡部「…きっとラボメンの皆も、同じように思うさ」
鈴羽「岡部…倫太郎…。うん、ありがとう」ニコッ
岡部「最後に付け足すが…俺自身が、鈴羽に居てほしいのだ。す…すす…好きだぞ。鈴羽」
鈴羽「えっ、ちょ…えー!?それって最後に付け足す事!?むしろそっちがメインじゃないの?」
岡部「なっ…何も言うなっ!」///
鈴羽「…ねぇ、まって!」
岡部「ん?まだ何か…」
鈴羽「んっ…!」チュッ
岡部「んむっ!!?」
鈴羽「ん…ふ…」
岡部「」
鈴羽「…ぷはぁ、えへへ。あたしも好きだよ。おかりん」
岡部「はい」
鈴羽「ねぇ、おかりん、この先あたしを専属SPに雇ってもらえる?」ニコッ
岡部「……あ、うん」
鈴羽「さ、帰ろう?」
岡部「……う…お…」
岡部「という訳だ。諸君には、これからより一層の働きをしてもらわねば…」
紅莉栖「あー、はいはい。とりあえず具体的な話は明日にして、今日は楽しみましょ」
ダル&まゆり「賛成~」
岡部「お前たち!緊張感が無さすぎる!戦争が起きるんだぞ!」
るか「でも、明日明後日の話じゃないんですよね?」
フェイリス「まだ5年もあるニャ?スズニャンの記憶が戻ったお祝いとして、今日くらい神様も許してくれるニャ」
もうすぐ終わります
萌郁《ねえ、岡部くん。せっかくだから天王寺さんも呼んでいいかな?いいよね?っていうか、もう呼んじゃった♪》
岡部「ナニィ!?ダルよ!すぐに鍵を…」
ダル「オーキードーキー!」
裕吾「おう岡部、邪魔してるぜ」ムシャムシャ
岡部「なん…だと…」
まゆり「あ、店長さん。トゥットゥルー♪」
裕吾「お、おう、まゆりちゃん。それより鈴、てめぇ水くせぇじゃねえかよ」
裕吾「萌郁から聞いたぜ。記憶が戻った途端、バックレようとするなんざ、百年早いわ」
鈴羽「店長…」
裕吾「…おめぇはうちのバイトなんだからよ、急に居なくなると店が困るっつうか、なあ?」
裕吾「岡部、来月からここの家賃1000円あがっから」
岡部「ひい!」
ダル「オカリンオカリン、肝臓って2つ付いてんの邪魔じゃね?」
岡部「お、おいダル何を言っている…売る気は無いぞ!」
るか「お…岡部さんのなら…ちょっと、欲しい、かも」
まゆり「じゃあ、まゆしぃもオカリンのかんぞうさん欲しいなぁー。えっへへー」
ダル「まゆ氏まゆ氏、“かんぞうさん”の所からもっかい言って?“かん”はボリューム下げ目で」
まゆり「?…ぞうさん欲しいな?」
ダル「…あざーっす!!」
紅莉栖「いやいや、怖い怖い怖い怖い!橋田は自重しろ!」
鈴羽「あははははははは!」ケタケタ
岡部「…っ」
フェイリス「『鈴羽がこんなに笑ったところは初めて見た』『笑うと、こんなにも可愛いのだな』」
岡部「わはっ!ふぇ、フェイリス!」
フェイリス「今の凶真、そんな顔をしてたニャ」
鈴羽「え!?やだなぁ。ちょっとー」///
岡部「ちょ…!フェイリス!」
フェイリス「ニャフフ~、フェイリスの目はごまかせないニャ!」
紅莉栖&まゆり「むむぅ…」
岡部「は、はいどうぞ!どうしたダル!言え!」
ダル「今日は、みんなに渡したい物があったのでござる」
萌郁「?」
紅莉栖「ふふっ。橋田も、たまには粋な事をするもんだわ」
ダル「ラボメン限定のピンバッジだお。まゆ氏と僕で考えたやつ。今日完成しますた」
岡部「おおお!さすがダル、我が頼れる右腕!見事に空気を読んだな」
萌郁「…」カチカチ
岡部「…」ピロリン♪ヴーヴー
萌郁「…」カチカチ
岡部「…」ピロリン♪ヴーヴー
萌郁「…なぜ?」カチカチ
岡部「んやめいっ!」ピロリン♪ヴーヴー
裕吾「おめぇら、楽しそうだな!…なんかうらやましいぜ」
ダル「んじゃ、早速みんなに配るお。まずはラボメェェェェェェン!ナンバアアアァァァァァァ―――」ゼェゼェ
紅莉栖「溜めが長いわ!!」
岡部「どうだ、過去に行かなくてよかったろ?」
鈴羽「…うん」
岡部「明日から、忙しくなるな」
鈴羽「あはは…そうかも。ごめんね?」
岡部「いや、そういう意味じゃないんだ」
鈴羽「?」
岡部「俺は、未来が楽しみになったのかもしれない」
鈴羽「未来が?」
岡部「ああ。この先がどんな未来であろうと、この仲間と過ごせる明日が」
鈴羽「…ね、おかりん。手、繋いでもいい?」
岡部「ん…いいぞ」スッ
鈴羽「これから先も、あたしの事…よろしくね」ギュッ
岡部「…ああ、よろしくな。我が頼れる用心棒《マイフェイバリットボディーガード》」
おわり
8bit発売でシュタゲSSが増えますように